医師古和久朋
1995年東京大学医学部卒業。2004年同大学大学院修了。ハーバード大学・マサチューセッツ総合病院アルツハイマー病研究室に留学後、東京大学神経内科特任助教、神戸大学神経内科講師・神経内科准教授を経て2017年より神戸大学大学院保健学研究科教授。認知症予防のエビデンスの確立とその社会実装をめざす認知症予防推進センターを創立し、2021年より同センター長を兼務。
患者さま・ご家族が病とともに生きることに
希望を持てるよう、丁寧な診療を心がけます
脳神経内科医として、認知症やパーキンソン病の診療を担当しています。脳神経内科が対象とする病気は、年齢とともに患者数が増えることと、症状が出現した時点で脳がすでに痩せ始めているため元通りに戻すことができない、という共通点があります。
元通りに戻すことができない、すなわち治すことができない病気をそれでも正しく診断をする意義は、病気によって進行スピードが違いますし、少しでも症状を進めないようにするために日常生活における注意点が異なる点にあります。
少しずつ医学が進歩し、症状を和らげたり進行をゆるやかにする薬物の登場が期待されることも事実ですが、症状が出てから元に戻すことは難しいという厳しい現実が脳の病気については今後も続くことが予想されます。このような観点から研究面では認知症の予防に取り組んでおり、また、そのような病気と診断されても病とともに生きることに希望を持っていただくよう、そして病気をさらに進めてしまうような生活習慣を避けていただくよう、丁寧な説明を心がけています。
患者さまとご家族との
対話を重視した診療
認知症について幅広い知識と豊富な経験を持つ医師が、患者さまとご家族が抱える問題にしっかりと向き合います。
必要に応じて大学病院や
専門施設などへ紹介
より専門的な検査が必要な場合や治療薬の治験などへの参加を希望される場合などは、ご希望に沿う形でご紹介いたします。
認知症デイケアの
併設
当院に認知症デイケア(医療保険)を併設しており、一人ひとりに合わせた専門的なケアを行います。
丁寧かつこまやかな問診
まずはじめに、患者さまご本人やご家族、介護者の方それぞれに対して病状について聞き取ります。患者さまご本人の問診からは、記憶・言語・思考などの認知機能と心理状態などを推察し、ご家族に対しては症状や経過を尋ね、実際の生活の中でどのようなことが問題になっているかを確認します。
診断のための検査
長谷川式テスト・MMSEなどの認知機能検査、身体機能検査、画像診断(CT)、採血を行います。必要に応じて、さらに精密な診断のためMRI、脳血流シンチ、MIBG心筋シンチ、DATスキャンを他病院に依頼します。これらの検査を実施することで、できるだけ正確な認知症の原因疾患の診断をめざします。
それぞれにあった薬の処方とそのフォロー
患者さまによって症状はさまざまです。当院では、ご家族にもお話を聞いた上で、その方の症状や問題行動を軽減するための薬を処方します。再診の際には薬の効果を確認し、必要に応じてお一人お一人に合わせた調整をしていきます。
患者さまに対する対応のアドバイス
ご家族に患者さまに対する対応の仕方などを説明することも非常に重要です。そのため当院では、病状に対する理解を深めていただくための説明を丁寧に行っています。症状別の介護方法や、もし施設入所が必要になった場合などに備えてケアマネジャーとの連携も行っています。
先進の医療情報の提供
アルツハイマー病の疾患修飾薬であったり、新たな医療機器を用いたパーキンソン病の新規治療であったりと、日々の新聞やテレビなどで報道されているような内容に関する情報も収集し、患者さまとご家族への提供も心がけています。
医療法人社団吉野医院 吉野脳神経外科クリニック
JR神戸線・甲南山手駅より徒歩3分